会議について

会議に無駄な時間を費やしたくないと思う。どうすれば退屈しないで済むのか。
芝浦工業大学西村克己教授がUFJ総研のメルマガで「あなたの会議のチェックリスト」を挙げていたのが参考になった。以下の項目につき、6個以上のチェックがあれば、既に会議が形骸化、9個以上のチェックがあれば、官僚的風土が染み付いた破滅的ゾーンであるという。

1. 報告、連絡会議になっている
2. 出席することに意義がある
3. 特定の人だけが話す
4. 座る位置を気にする
5. 討論がなくアイデアも出ない
6. 参加人数が多すぎる
7. 参加者の役割が明確ではない
8. アイデアを出すと担当者にされる
9. 目的が明確ではない
10. ひとりの話す時間が長い
11. 発言しない会議がある
12. 落書きするヒマがある
13. 議論しても、なにも決定しない
14. 会議をしなくても同じだった
15. 自分がいなくても会議の進行に支障がなかったと思う

誰に聞いたってこんな会議いやだよねえと言うだろう。わかりきってる。なのに、なんかこういうことよくあるよねえと思えてしまう。どうしてなのか。
人はそんなにも駄目な存在なのだろうか。一人一人の駄目さはささやかなものであっても、束ねると明らかになるということか。三人寄れば文殊の知恵のはずが、まったくその逆になるリスクを秘めている。どうすれば、いい会議になるのか。一人一人の会議メンバーの意識の問題であり、中でもリーダー次第であるだろう。西村教授は会議のやり方を変えねばならない今日的理由として2点を挙げる。

第一に、変化のスピードが激しく、市場のニーズが細分化、多様化した時代に、階層組織の上から下へ一方通行の情報伝達型命令系統では変化に対応した解決策を見つけにくいこと。

第二に、ネット社会で情報の発信・収集が容易になったのだから、わざわざ顔を合わせて配布物を配っていては非効率であること。

会議運営のための7箇条というのもあった。

1. そもそも会議が必要なのかを確認する
2. 目的や議題を明確化する
3. 結論・意思決定を明確化する
4. 事前に十分な準備をする
5. 開始終了時間を守る
6. 議事録を作成する
7. 会議を「創造的な活動の場」にする

「創造的な活動の場」であるからには何しろアイディアが尊重されねばならない。批評・批判ばかりでは画期的な企画は生まれない。アイディアが出せる人間は偉い!という共通認識を持ちたい。

そのアイディアを更に練り上げるためには、沢山の情報収集と分析があり、いろいろな選択肢について、そのメリット・デメリットを多面的、徹底的に比較検討する。その際には、少数であっても批判的な意見にこそ耳を傾けることも必要だろう。

最終的な目的は、組織が一つの方向に向かうことの確認である。リーダーによってロジカルで明確な意思決定がなされなければならない。決定が下されたら、それまでその案にどんなに批判的だった人も決定に従い、メンバー全員が一丸にならなければ意味がない。陰で、あるいは後になって不満を言い出すのは無しだ。スピード化の時代だから、朝令暮改や参入即撤退の判断もいくらでもあるけれど。それらを踏まえた会議運営。さて、どこまでできるだろうか。