会議について 2

会議と言えば、はてなという会社はユニークだ。社内の企画会議をネット配信している。正確にはユーザの意見に対する回答を音声ファイルで公開しているのだが、投稿ハガキで成り立つラジオの深夜放送みたいだ。このノリ、開放性がこの会社の魅力であろう。近藤社長の話の多くに共感する。最近終了したCNETの連載(来年翔泳社から書籍化?)の中の「会議の無駄をなくそう」では、このpodcastingの話やオフィスの真ん中で立ってやる、はてなの会議を紹介していた。また、毎日なんでもかんでも一人宛ではなく大勢宛にメールを出しまくっている私にとって我が意を得たりの話が「情報の私物化を禁止する」というエントリ。

「ここで大事なのは、『その情報を出すべきかどうか』を情報発信者が判断するのではなく、全ての情報を出しておいて、情報閲覧者が『その情報を読むべきかどうか』を判断すればよい、と考えることです。
ですから、『まるで興味の無い話をこんな場所に書くな』みたいな話が出た時には、どうすれば興味のある話だけを読む仕組みが作れるか、と考えるべきで、どうしたら興味の無い話を書く社員の口をふさげるか、を考えてはいけないと思います。」

CNETの連載からもう一つなるほどと思ったのは、トランプの「大富豪」(大貧民?)でわかる起業家適正度の話。このゲーム、小中学生の頃に散々やったものが、確かに大富豪の地位を如何にして維持し続けられるか、貧民の地位からどうすれば革命を起こせるかに燃えたものだった。そのためにもプレイ前のカード交換が多いほど面白い。最初に自分の手札が配られた時点でカードを出す順番はほぼ自ずと決まる。カードの出し方にはそれほど戦略は求められない。求められるのは、自分の残りの手札が弱くてもそれを周囲に気取られない、面の皮の厚さだと思っていた。銀行や投資家に自社の弱みのことは伏せつつも将来性を訴えるために、経営者はふてぶてしいくらいの厚顔さが必要なのだと知ったのはずっと後のことである。