ミナミヌマエビ孵化-2-

5匹の母エビの卵が全て孵る。放置していたミニ水槽は、1ケ月でだいぶ富栄養化が進んだか、ミズミミズが大量発生しており、これを機に底石まで掃除する。小さいエビを網で追いかけて掬う作業はかなり大変で1時間もかかった。そこまでするのは、先日まで、暴れる活き車エビを串刺し,釜茹していた日々を懐古か、懺悔する気持もあるのか。いや、ヒマなだけだろう。抱卵の時点でわかっていた筈なのだが、めまぐるしく動き回る稚エビ達は数にしておおよそ150匹位いるようで、いざ蠢く粒粒の大群を間近に見てしまうと、あらためて数の多さにたじろぎ、焦りを感じさせられている。もっとも、蟻や蝿のような昆虫がこれくらいうようよしていたら、一般的にもあまり気持の良い光景ではないだろうが、ミナミヌマエビの場合、シュルシュルとヘリコプターのように軽快に柔らかく泳ぐ透き通った姿は、可愛らしく、涼しげでもあり、癒される気分がないこともない。しかし、いかに寿命が短いとはいえ、餌は苔しかないのに1ケ月で10倍に増殖したということは、1年で数万匹にまで増えるペースだ。今はせいぜい3ミリ程度と小さいからいいが、これから大きくなることを考えると、我が家の水槽キャパでは100匹位が限界でないか。透明に近い色は芝エビに、大きさは桜エビに似ていなくもないが、味は泥臭いようで肉食魚や釣りの餌にはなっても、人間向きではないらしい。近所の金魚屋で出目金の好物、冷凍赤虫と交換してもらえるとありがたいんだけど。長女のクラスメイトの飼育係など、里親になってくれそうなところにも打診中。産卵を面白がったと思ったらもう里子話で、まったく身勝手なものだ。