出目金孵化-3-兄弟

腰の回復具合は本当にちょっとづつ。良くなったかと思いきや、依然しぶとく悪いままであることにも同時に気づかされる。歩くのはなんとか、でも、走れない。生活にリズムは出てきた。6時半に起きて御飯を炊き、妻子用の弁当男子になる。結婚10年以上を経て初めて冷蔵庫の中身は自分が管理するようになった。超安月給の超長時間労働でも1年でここまで台所仕事をやってくれるようになったと思えば安い投資だったわ、と妻は言う。妻子を送り出した後は、水槽の給餌と掃除。たかが下等動物、なのだが、寝起きも不自由な自分の唯一の話し相手だったことから愛着が増すようになった。9時から3時にかけては、株関連情報を追っかけたり。前回株をやってたのはサラリーマン時代の10年ちょっと前だから、当時と比較してのネットの便利さに感激する。気配値と注文数がリアルタイムで自宅で見てわかるなんて。デイトレするほどの気合はなく、民主党銘柄もよくわからないが、情報を集めて長期を考える余裕があるならば、銀行預金はもったいないとしか思えない。2歳の義妹の長男を週に1度程度預かる。いつのまにか「にいぱぱ」と呼ばれている。にいさんみたいなパパではなく、にせものパパの略。やんちゃ盛りで、ねーちゃんを気取る娘等とのからみが面白い。手がかかる3歳未満児をよそへ預けたくなる気持ちはよくわかるつもりだったが、まさか自分がそんな幼児を預かり、子供3人に飯を食わせたりするようになるとは。。4ケ月床屋へ行かず、無精髭も伸ばし放題。平日の昼間からデパートや公園で幼児達と戯れている、事実不労者ほとんど浮浪者のおっさんは周囲の人々の目にかなり怪しく映っているかも知れない。隅田川花火では、昨年同様Jさん一行が来宅。ドイツでも記憶をなくしてたくらいだから自宅であれば当たり前のことだったかも知れないが、早々に一人勝手にワインで潰れていた。ソフト業界出身者が続々と食べ物業界に飛び込んでいると聞く。他の人の場合はわからないが、自分については、良くも悪くもその時々に一番やりたいことを選び、一度選べばそれなりに凝ってみる、という性格なんだと思う。天邪鬼なところもあるから、反対されるほどやりたがったりもする。裏道に花の山が約束されるはずもないのだが。金魚の場合は、生後1ケ月近く立つと、体長1cm程ではあるが、皮膚の色の個性が出てきて、黒系とパンダ系の違いがわかるようになった。写真は洗面器ではなく、150ccくらいの小さいコップ。昨夜から今朝にかけて誕生した弟だか妹は、こちらからつつくまでは、平目のように水底に横たわっているのだった。兄弟を並べてみるに、1ケ月でだいぶ成長したことが見て取れる。