晩秋の候

水が冷たくなってきた。夏の間は、魚を洗う際いつも水に氷を入れてたものだが、最近は水道水そのままでも魚の身が引き締まる感じ。ただ、お湯と漂白液と外の冷気とで手がひび割れまくってる。約1年前、フランスも寒くなって、朝は車のフロントガラスの氷取りから始まったものだった。でも、食材に季節を感じた記憶はない。肉食と冷凍流通が主流では当然なのだ。今は、水は冷たくとも、冷たい海水の中を生き抜くべく脂ののった冬が旬の魚を待つのが楽しみ。もっとも、書き入れ時の12月は休みがないらしい。早めの忘年会が初旬、正月休みは12/31〜1/3で、それ以外は働き詰めになるとか。そんな職場は他にどれくらいあるんだろう。業界ではそれは当然のことと考えられているのだろうか?飲食業界のニュースと言えば、ミシュラン2009の発売が近づく。これに載ることの広告効果は絶大なんだろう。自分がフランス語でラブレターを書いて審査員を店に呼ぶことに成功したら、ボーナス100万円、または給料倍増との条件を提示されている。星がもらえるかどうかはともかく呼ぶだけだったら何とかなるんでは、と思いつつも、しかし、審査員はお忍びで来店するとのことでもあり、果たしていつ来たのかは判らないものなのかも知れない。来たにしても、料理以前に店の清潔度、整理整頓度など、自分が横着しているが故のマイナス材料が結構あるんでないか。きちんとした片付けができるかどうか、単純とはいえ、まず心得なければならないことで、対する自分は本質的にかなりだらしない人間であって相当に気をつけねばならないと痛感させられている。